心臓に酸素を送る冠動脈が動脈硬化などによって狭窄を起こし、心臓の筋肉の収縮に必要な血液(酸素)を送りきれないため、酸素不足をきたして胸痛などの症状を起こす病気が狭心症です。狭窄ではなく閉塞によって途絶するのが心筋梗塞です。
不整脈とは、心臓の収縮のリズムが乱れ早くなったり遅くなったりする状態です。期外収縮・体調などの状態などで起こる心配のないものが少なくありませんが、心臓病から起こる場合もあるので注意が必要です。正常な脈拍は毎分60~90位です。
不整脈には、いくつかパターンがあります。大別すると脈が増える頻脈型と脈が少なくなる徐脈です。健康者でも、寝不足やタバコの吸いすぎなどで起こります。時には24時間心電図を装着するホルター心電図が有効です。
心臓弁膜症とは、心臓にある心臓弁膜(三尖弁・肺動脈弁・僧帽弁・大動脈弁)に異常が起こり、狭窄と閉鎖不全が起こることによる疾患です。
心臓弁膜症の中でも代表的とされるものとして、大動脈弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、僧房弁閉鎖不全症、僧房弁狭窄症などがありますが、中でも昨今増加傾向になっているのは、「大動脈弁狭窄症」です。
主な症状としては動悸や息切れがあり、放置しておくと加齢とともに心不全の発症リスクにも繋がる怖い疾患です。
動悸・息切れの症状がある方は、心臓エコー検査で心臓の状態を確認することができますので、ぜひ当院までご相談ください。
風邪は、鼻からのどまでの上気道を中心とする部分に、ウイルスや細菌が感染して急激に起こる炎症です。実際に風邪をひくと、気管や気管支などの下気道にも炎症が広がっていく場合も少なくありません。
原因になる病原体はたくさんありますが、その80~90%はウイルスで200種以上にのぼります。疲労やストレス、睡眠不足、栄養バランスの偏り、寒さ、乾燥などの要因が重なると発症しやすくなることが知られています。
インフルエンザウイルスが病原で起こる疾患です。A型、B型、C型の3種類があります。潜伏期は1~3日くらいで、患者が咳をしたりするとウイルスが空中を浮遊し、それを人が吸い込むことで感染します。治療は症状出現後2日以内に開始します。
インフルエンザワクチンの予防接種である程度は防げますが、その年によって流行する菌の型が違うため万能ではありません。体の弱い人は、流行している時に人混みに出るのを控えた方がよいでしょう。
肺炎とは、病原微生物や細菌が肺に感染し、炎症を起こす病気です。発熱、倦怠感、咳、胸痛などの症状が出現します。
特に病気をもっていない健康な人が、普段の生活や町の中で発症する(市中肺炎と呼ばれる)こともあれば、病院内で何らかの病気をもった人に発症する場合(院内肺炎)もあります。
1.細菌性肺炎、2.ウイルス性肺炎、3.マイコプラズマ肺炎、などに分類されます。それぞれに肺炎を引き起こす病原体が異なります。
細菌性肺炎の原因としてもっとも多い(20%~)のは、肺炎球菌です。そのほかインフルエンザ菌、ブドウ球菌、肺炎球菌、緑膿菌、溶血性連鎖球菌などが原因となることもあります。
ウイルス性肺炎は、細菌よりも小さい病原体であるウイルスに感染して起こります。麻疹ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、サイトメガロウイルスなどのウイルスが急速に増殖することによって起こる場合もあります。
マイコプラズマ肺炎は、市中肺炎としては肺炎球菌によるものより多くマイコプラズマという病原微生物に感染して起こります。病原菌の種類によって有効な抗生物質を選びます。
甲状腺ホルモンの不足による病気です。慢性的に甲状腺に炎症が起きている橋本病(慢性甲状腺炎)は、女性の10~20人に一人がかかっているとも言われています。その他、先天的に甲状腺ホルモンが欠乏するクレチン病などもあります。
症状は(倦怠感、徐脈、便秘、むくみなど)老化に似ているため、病気と気づかない人もいます。また、医師の診察においても、他の病気と間違われやすいのが特徴です。
喘鳴、咳があり呼吸が困難状態になります。呼吸をする度に、「ゼー、ゼー」や「ヒューッ」など音をたてるようになることもあります。このような場合はまず主治医に連絡しましょう。
ウイルスや細菌の感染によってかかるもの、アレルギーで起こるものがあり、内服薬で症状を抑え、吸入や投薬で対処をしていきます。症状が重い場合は入院をすることもあります。
生活習慣病とは、日々の食事や運動習慣をはじめ、飲酒、喫煙の嗜好やストレス、十分な休養が取れているかなど、日常の生活に深く関与し、発症や進行度にも影響を及ぼす疾患の総称です。
生活習慣病は全身のさまざまな疾患リスクに影響を及ぼすといわれており、注意が必要です。
など
生活習慣病は、自覚症状がなく進行してしまうことがほとんどで、気づかないうちに脳や心臓にじわじわとダメージを与えていきます。そして、ある日突然、「脳梗塞」「心筋梗塞」「狭心症」といった生命に関わる重篤な疾患を発症する危険があります。
最悪のケースを防ぐためにも、日々の健康管理に注力し、生活習慣を改善していくことが大切です。
当院では、日々の栄養管理から運動指導まで、アドバイスをさせていただきます。
ご自身の生活習慣で少しでも心当たりがある方は、当院までご相談ください。
高血圧症は、原因となる病気が特定できない本態性高血圧症と、腎臓病、内分泌異常、血管異常など、原因となる病気が明らかな二次性高血圧症に分けられ、本態性高血圧症が大部分(90%以上)を占めます。ここでは、本態性高血圧について説明します。
血圧とは、心臓から送り出された血液が血管壁に対して示す圧力のことです。血液は心臓が収縮した時に送り出され、拡張時に心臓に戻ります。 心臓が収縮した時の血圧を収縮期血圧(または最高血圧)、心臓が拡張した時の血圧を拡張期血圧(または最低血圧)といいます。
長期の高血圧によって、動脈硬化を引き起こす可能性が高くなります。また動脈硬化が進行すると、眼底出血による視力障害、脳血栓による手足のしびれ、冠動脈硬化による胸痛、不整脈、腎硬化症などが起こります。
脂質異常症とは、血液中にコレステロールや中性脂肪などの脂質が異常に増加した状態をいいます。
長く続くと動脈硬化が生じ、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの病気を起こします。
糖尿病は、食事で摂った糖をエネルギーに変えるときに必要なホルモンであるインスリンの異常から起こる病気です。インスリンの産生や分泌が不足したり、インスリンが十分に働かなくなると、血液の中にブドウ糖が溜まり糖尿病の状態となります。
糖尿病を放置しておくと、網膜症、腎症、神経障害などの合併症が起こります。食事療法や運動療法、薬物療法などをきちんと行い、血糖値をうまくコントロールして合併症を防ぐことが重要です。
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